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  • 執筆者の写真Megumi Yoshizaki

クラリネットで音程を良くしたい人はスケールを!レベル別おすすめのスケール本について

こんにちは!

吉崎めぐみです。

今日はクラリネットを吹く人にとってとても大切なスケール練習について考えてみます。


クラリネットだけでなく管楽器の基礎練習としてロングトーンとスケールは2つの柱であると言えます。ロングトーンの大切さと練習方法についてはひとつ前の記事に書きましたので参考にしてみてください。


さて、スケール練習は大切!と多くの先生が考えていると思いますが、その理由は何だと思いますか?

それは、クラリネットを演奏するうえでとても大切なテクニックが身につくからです。

具体的には大きく分けて2つの効果があると思います。


ひとつ目の効果

【隣り合った音をより滑らかにつなぎ、調性に合った吹き方が得られる】です。

ただ音を並べる練習だと思っていると、いざ自分がいつか演奏してみたいと夢見ている作品にスケールの本来の意味でのテクニックを反映できません。

メロディーでもハーモニーでも、運指だけに頼った吹き方では音程に違和感が生まれます。

C durならC durの、a mollならa mollの響きの特徴があります。調性による雰囲気の違いを感じられるかどうかはとても大切なことなのです。



ふたつ目の効果

1音ずつ上がって下がる練習だけでなく、アルペジオ(分散和音)の練習も特に大切です。

アルペジオが迷いなくパッと吹けるようになると、知らず知らずのうちに【曲の譜読みがかなり早くなる!】んです。

調号に対して反応が良くなるので楽譜を見て自動的に♯や♭に反応できるようになります。

曲の中で10回パッセージを練習するより、その調のスケールを練習しておくほうがずっと効率がよいでしょう。



 


もちろん、指の練習という側面は重要です。

しかしスケール練習とは、つきつめていくと結局は息(ブレスコントロール)の練習だと思うのです。

その音、その音域にふさわしい息の使い方を滑らかに移行していくことで低音から高音までよどみなく美しい音階が聴こえるでしょう。

中高生や一般バンドの皆さんが演奏する吹奏楽の曲も、歴史に名を残すクラシックの作曲家の作品も、多くの場合調性が与えられています。

作品全体の色彩や雰囲気を示してくれているのです。

そうは言ってもすべての音階を練習するのは苦痛かもしれませんね。そんなときは、今取り組んでいる曲の調だけでもやってみると本当に曲が吹きやすくなると思います!


 

最後におすすめのスケール本とそれぞれの特徴を書いておきますので参考にしてくださいね。


①アルバート(写真右)

おおむね2オクターブまでの練習なので初心者さんから使えます。24調すべて練習できます。♯♭が0個のC majorから始まり次はF majorと♭が増えていく順番で書かれています。♭系が読みやすい方には始めやすいかもしれません。


②アイヒラー(写真左)

アルバートよりも音域が広く扱われていますのでより高音域まで練習したい方におすすめです。(アルバートが終了した方、中級から上級までの方に)

アルバートとは調の並び方が違い、C durの次はG durと♯が増えていく並びです。

日本でクラリネットを学んでいる人にはとても有名な本です。わたしもこれ一冊を何周も繰り返し練習しています。2周目以降はテンポなど速くしたりと目標を変えてみたり、タンギングの練習と組み合わせたりと使い方に限度はありません。

昔はアイヒラーといえば写真の大きさでバッグに入らず苦労しましたが、なんとA4サイズが発売されて持ち運びの悩みは消えましたね。



③イエッテル

上級者向けの本です。

アイヒラーを2周くらいして、より高度な技術を習得するためにおすすめです。

現在売られているものと写真のものとでは表紙のデザインが異なりますが内容は同じです。

幅広い跳躍やアーティキュレーションなどたくさん練習できます。

 

スケール練習の効果はある日突然舞い降ります!(^_-)-☆

あ!今なんか前と違う!という感動の瞬間が訪れます。

そこから上達のスピードが上がります。

ぜひその瞬間を味わってほしいです。


スケール練習がなかなか続かない、どうやっていいかわからないという方はレッスンで一緒にやってみませんか?

お問い合わせお待ちしています!

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